最近の研究で、通常の大麻抽出物の使用は、たとえ少量であっても、不安になりにくくなることを発見しています。
医学雑誌Psychopharmacologyに掲載されたこの研究は、慢性的な大麻のユーザーが大麻を絶った後に、ストレスホルモンのコルチゾールのレベルが上昇したと報告していますが、それでも普段大麻を使用しない人に比べると、不安のレベルが低かったといいます。
この調査には、前年までに大麻を慢性的に使用していた40人と、大麻の使用が10回以下の人(前年度はまったく使用していない)が42人参加しました。
ワシントン州立大学の研究者キャリー・カトラー博士は、「ストレスに及ぼす大麻の潜在的な影響は中毒期間を超えて拡大しているようだ」と述べています。
コルチゾールが多すぎることは間違いなく悪いことであることはわかっています。
不安や鬱、消化器系の問題、心臓病、不眠症、記憶の問題と、あらゆる身体機能に関連しています。
しかし、ホルモン状態というのは、私達が蓄えたエネルギーを利用してストレスの多い状況に適切に対応するのを助ける仕組みになっているので、コルチゾール少なすぎてもまた問題になり得るのです。
慢性的な大麻使用者が示すコルチゾール反応の低下が長期的な不安の管理になると述べています。
不安障害は、米国でも日本でも最も一般的な精神疾患です。
推定ではありますが、4000万人のアメリカ人成人という18%超の人が、この症状に悩まされています。
XanaxやKlonopinのようなベンゾジアゼピン剤は、急性不安やパニック発作からの短期的な緩和のために処方されることがよくあります。
これらの薬剤は、短期的には非常に効果的ですが、副作用、疲労、混乱、見当識障害を発症する恐れがあります。
また、2015年には、8,000人を超えるアメリカ人がベンゾジアゼピンの過剰摂取により死亡しています。
他にもProzacやZoloftのようなセロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は、不安障害からの長期的な緩和のために処方されることが多いようですが、不眠症や眠気、頭痛という弊害が付きまといます。
不安は、大麻が使用される最も一般的な理由のうちの一つであり、研究はそれが副作用の可能性が低く、過剰摂取のリスクがないことを示唆しているのです。
不安と隣り合わせで治療をするのと、安心して治療を受けるのでは症状の緩和レベルにも影響が出てきます。
しかし、連邦レベルではスケジュール1薬として分類されたままだったため、最近までほとんど研究がおこなわれていなかったのです。
研究者は、調査結果に確信を持たせるために、より長い大麻禁断期間を用いて研究を繰り返し続けることを計画しているようです。
Pharmacological Researchに発表された別の研究では、カンナビジオール(CBD)が、グルコースのような、脳の不安反応におけるコルチゾールによって引き出される化学物質を打ち消して、落ち着かせる働きをする神経伝達物質GABAの有効性を高めることを見出しています。
高用量のTHCは実際には不安を増大させる可能性がありますが、CBDは中毒性がないため、同じようなリスクは全くありません。
従来の治療法には、必ずといっていいほどリスクが伴いました。
私自身も、抗うつ剤の副作用による極度の眠気により、外出先で倒れることが多々ありました。もちろんCBDだけにしてからは、全く副作用もなく毎日快適に過ごせています。
『大麻は危険』という、情報操作による先入観を早く捨て、リスクがないことを理由に試してみることを身を以てお勧めします。
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