大麻薬の進歩に関して最も驚くべきことは、その大部分が個人で処置されているということ。皆自分の判断で安心な製品を見つけ、さまざまな病気や症状の打開策を見つけるために自分自身で試し、実験をしているのです。
2019年、私たちは月に行くことができ、人工知能を生み出すことができますが、医療大麻について秘められた可能性についてはまだ解明されていないことも多くあります。
今回はその中でも多くの人が悩む疼痛への効果を詳しくご紹介します。
アメリカ連邦政府がDrug Enforcement Administrationを通じて大麻をSchedule Iから再分類するまで、患者さん、看護師や介護者、医師たちは、情報や研究、用途まで自力で行わなければなりません。医療大麻治療の規制と臨床検査結果がなければ、医療用大麻の進歩は難しいのです。
マイケル・H・モスコウィッツ医学博士は、神経可塑性と慢性疼痛についての調査と執筆を専門とし、ほぼ40年間公衆衛生と医学に取り組んできました。
最初は自分自身で実験し、その実践や体感を経た後に、『医学大麻:患者および介護者のためのガイド』を出版し、彼の経験と薬用大麻の研究結果を伝えています。
大麻やCBDを治療に使用することについて、誰もが持っている疑問と不安にフォーカスしたこの本は、カンナビノイドが脳と体内でどのように機能するか理解するのに必要な科学研究結果と実用性について書いてあります。
医者と医療大麻
「私は30年間慢性疼痛治療をしてきた中で、この大麻の可能性に出会いました。そして私が気づいたことは、医師たちが使用してきた薬がどれほど無意味だったかということ。私たちは患者の症状を改善することもままならず、『痛みを軽減することはできますが、それをなくすことはできない』と伝えることしかできていなかったのです。」
「痛みを消滅させる方法を知らないから、そのように言っていただけなのですと言っているだけです。」とモスコウィッツ博士は説明しています。
「大麻は、それとは真逆でした。私はこれが役立つ薬であると確信しています。」
慢性疼痛治療を研究している間、モスコウィッツ博士は神経形成催眠療法を実験していました。
特定の患者にはあまり効果が見られませんでしたが、彼自身の慢性的な首の痛みは改善していたそうです。そこで彼は、深く掘り下げ、慢性疼痛の治療に成功したことを証明したアニメーションのグラフィックブックを作成しました。
彼は、痛みを抱えている脳の一部分を治療する大麻ローションを開発。他の感覚的な痛みの信号伝達を打ち消すために、軟膏や振動を試したそうです。
この研究と治療の約5年後に、彼はアメリカの疼痛医学アカデミーから医療用大麻についての講演を依頼されるようになりました。
「私はいろいろな場所で講演を行いました。連邦政府にも医療大麻の可能性を教えています。ヴァルターリード病院で陸軍に、バージニア国際慢性疼痛会議でも講演をしています。」
リラックスから癌治療まで、大麻が効果的な理由
モスコウィッツ博士は研究の中で、大麻が癌のためにかなり効果的な治療薬であるという事実も解明し感銘を受けました。
彼は、自分の前立腺に問題を発見し、それがMRI検査で90%以上PSA(前立腺特異抗原)の可能性があるという診断を受けた後、数年間大麻で自分自身を治療し、その効果を実体験によって証明しています。
「私がこの治療中、気分も良いことに気づきました。私の体は約3ヵ月後に改善し、PSAは9.5(最高値)から8.3に下がったのです。治療を始めてから約1年8ヶ月後に生検を行い、完治していたことに驚きました。」
「治療法としてCBDやTHC、THCA、CBDA、THCV、CBC、CBDV、CBN、CBGにの作用について多くのことを学びました。それはこの成分のもたらす相乗効果です。」
モスコウィッツ博士は足首と腓骨を骨折した時も大麻とCBDを使用し、治療したと話しています。
彼は4回の手術をし、3日間オピオイドを使いましたが、鎮痛効果はあまりなかったと言います。「THCが高い大麻を使い始め、横になること以外何もできなかった私の痛みは和ら着ました。アルコールチンキにTHCとCBDのを組み合わせて使用した結果、痛みを感じていた部分から3分以内に100%症状がなくなったのです。
彼は薬用大麻のアンサンブル効果を利用し始めました。 「CBDは舌下ではうまく吸収されません。THCはその方法でも体内に吸収されていると感じました。
さらに博士は、次のように述べています。
「痛みを伴う疾患を持つ患者は、本当に苦しんでいます。自分自身で疼痛を治療したとき、症状を抑制するだけではなく原因となっている組織を治癒できていることに気付きました。皮膚の真皮組織も治癒し、その下にある細胞をも治癒するのに役立ちます。」
大麻による新しい治療法の発見
カリフォルニア州マリン郡での診療で、博士は患者に薬用大麻を処方しています。
それが痛み、ストレス、生活習慣、睡眠と集中力に対してどのように作用するかを調べるためのデータベースも作成し、大麻が無限の治療法であることを発表しました。
「私は19ヵ月半かけて161人に対して大麻治療を研究しました。 患者の87%が痛みの軽減を報告し、81%が睡眠の改善、73%のストレスの改善、76%の生活習慣の改善を報告しました。私たちのような長年医者をしている者にとっても驚くべき数字です。私はこのような強力な改善例を見たことがありません。」
彼の患者さんは皆、オピオイドによる鎮痛治療をやめています。
「より多くのディスペンサリーがオープンし、高品質の医療大麻を入手できるようになるにつれ、成分表示でより多くの情報を提供するよう要請するべき」と解説しています。
大麻株のTHCとCBDの含有量を知ることはもちろん、どのような症状に効くのか店員(薬剤師の資格を持っている)に尋ねるのも良いでしょう。
品種や、含有成分率によって全く効果が異なるからです。
「サティバ」と「インディカ」の違いだけでなく、VAPE用リキッド、カプセル剤など、製造方法による効果も重要です。
博士は、少なくとも9つのカンナビノイドが試験され、成分表示ラベルに記すべきであると言っています。
用法や用量までも自分自身で調整できるほど、副作用がなく安全な治療薬だということが、医師によっても証明されているのです。
日本も早くこの事実を考慮し、医療に役立ててほしいと切に願いますが、私はそれを待つことができず、CBDを使い、自分自身で日々人体実験をしています(笑)
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