アメリカを中心に解禁や規制の見直しが盛んな各国。ビジネスカンファレンスや大麻展示会など、今後ビジネス展開したい企業や海外との取引を導入するためのノウハウを習得するための勉強会などが世界各地で行われています。
今回は、第2回Institutional Capital&Cannabis Conference(East)で 発表された大麻ビジネスへの見解をご紹介。
カナビス企業大手のCanndescent(ニュー・カナビス・ベンチャーズの顧客であり、プレミアム・フラワー・カテゴリーのリーダー)のCEO、Adrian Sedlinの展望はいかに。
日本には入ってこない大麻ビジネスの現状とこれからの予測をお伝えします。
大麻は商品
大麻業界には、多くの商品セグメントがありますが、あくまでも大麻は消費者向けのものであり、時間がたつにつれ今よりもさらに幅広く、深く、ニーズが細分化された市場が多くなっていきます。
医学的には、大麻は60種類以上の症状を治療できるのです。
人々が医療上の懸念を抱いている場合、ほとんどの患者さんはお金を節約しようなどという考えには至らないはず。
嗜好品として使用する場合も、大麻は、アルコールよりも優れており、より強力で魅力的なブランドの選択肢として容易に購買意欲をかきたてます。
ワイン市場をみてください。低予算から高価格まで、多くの目的の異なる購入者がいます。成功した企業は、顧客ターゲット別に商品開発し、どのようにして購入に至るかを知っているのです。
30年後には、贅沢品や特定のターゲットに絞った製品販売を目的に、大規模な製品の認識確立・価値づけ・ニーズの細分化が行われているでしょう。
価格は下がる?
大麻産業というのは、長期的な歴史のある文化です。「価格が下落する」という説は、実際には供給曲線だけを考慮した見解になります。
まず供給が増加すると、瞬間的な過剰供給と価格下落が起こりますが、それは長期的には持続しないのです。
ポストインダストリー社会では、ほとんどの消費者は基本的なニーズを満たしており、ブランド化された魅力的な製品の価格を支払うのに十分な金額を持っています。
Canndescentの製品は、1g 3〜4ドルで精神的な体験を提供します。これはプレミアム価格です。
コーヒーや映画の価格と比較すると、この価格帯で精神作用や医療効果が手に入るとあれば、購入に至るのは容易なことです。購入者が考慮すべき他の要因となると、製品の品質の差や効果の追求のための研究開発です。
したがって、価格はある時点で下落する可能性がありますが、長期的に見るとこれ以上低価格にする必要も無いと予想できます。
大麻は過小評価されている
大麻は根本的に過小評価されています。
これは、60以上の症状を救うことができる、ゼロカロリーの神経活性剤です。
対照的に、アルコールは高カロリーの神経抑制薬であり、親密なパートナーの暴力や、強姦の発生につながります。大麻はアルコールを飲むことと比較してみても、健康に悪影響を及ぼしているという話は何千年もないに等しいのです。
一方、2017年のアルコール産業の世界的な売上高は約1.6兆ドルであり、アルコール業界のトップ10企業の時価総額も同額に近いほど。
トップ10の大麻企業は2017年の時点で、すでに480億ドルの時価総額を有し、世界の規制市場における売上高は140億ドルに達しています。
大麻はまた、複数のフォームファクターを提供でき、アルコール業界よりもさらに有利です。
大麻入り飲料を作ろうとしているアルコール企業は、大麻の本当の影響や最大の価値を理解していないということなのです。
Canndescentは、解決すべき問題を特定することによって自社ブランドを作り出しました。
それまでブラックマーケットだった大麻業界は、小売りの経験不足から混乱し、とても平凡なパッケージだった現状を目の当たりにしました。
顧客は大麻の購入のために、各自で知識を持って草の科学者になる必要があり、パッケージングは異文化的でした。
さらに製品の86%が農薬に陽性反応を示し、消費者は売り手を頼りにできなかったのです。Canndescentはこれらの問題を解決することに重点を置いています。
アップルが技術の人化に注力したのと同じように、偉大な企業は真っ先にブランド化し、強力な視点を持ち、同じアイデアを何度も転作し練り直すことによって永続的で持続可能な競争上の優位性を生み出します。
彼らが奉仕しようとしている顧客の考えに一致する企業が、この’’グリーンマラソン’’の勝者となり、最終的には何兆ドルの産業になるのか楽しみです。
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