カナダ大麻合法化・闇市場が消えない事実

カナダは2018年10月17日に、娯楽目的の大麻の所持と使用を全国一斉に合法化しことはご存知かと思います。2013年の南米ウルグアイに続き、2カ国目。先進国としては初めてとなる大麻解禁。

待ちに待った大麻合法化ではあるものの、値段が高過ぎて買えない、という人が続出しているといいます。


ブラックマーケットの倍の価格

イプソスとカナダのテレビ局グローバル・ニュースが実施した最新の世論調査でも、国民の10人中4人は、政府が許可した小売店で買うかどうかは今後の価格で決める、と回答。

「合法大麻を買いたい!でも今買ったら、価格は闇市場の2倍」とカナダ人の大麻使用者が米ニュースサイト「レディット」に投稿。「誰がこんな価格設定にしたんだ?」と批判。

「小売店の価格をチェックしたら、ブルードリーム(ハイブリット種)が1グラム当たり12.31米ドルとはさすがにありえない!」という投稿も。

「長年、闇で買ってきたブルードリームは1グラム当たり5.49米ドルで手に入った。これじゃ闇市場はなくならない

闇市場があるのが救いだ!」と投稿したユーザーもいたのです。

世論調査によると、国民の約10人に3人(36%)は、合法化される前の取引先から今後も大麻を購入すると回答。取引相手を変えると回答した人はわずか14%だったとのこと。



厳しい規制

もし、このまま合法大麻が高額すぎる場合、多くの人が闇市場で売買を続ける可能性があります。

連邦政府のほか多くの州政府は慎重な姿勢をとっていて、大麻入り食品などの解禁は1年先としており、大麻の供給体制も厳格に管理。

カナダ最大の都市トロントのほか、バンクーバーでは大麻小売店はまだ開店していないのが現状。

カナダ東部のニューファンドランド・ラブラドール州にある小売販売店が営業開始をした際は、寒いなか100人以上が行列。購入者の1人は「合法大麻の初めの1グラムを購入し、カナダでの非合法の終わりを見届けるために今晩ここに来た」と答えていたそうです。

カナダでは過去約1世紀にわたり大麻は非合法とされていました。

州政府が承認した小売店の数がかなり限られていることと、小売店への大麻供給も不足しているため、合法化されたとは言え、当面はブラックマーケットへの依存が続きそうです。


合法化のきっかけ

約5年前、ブリティッシュコロンビア州でサポーターに向けトルドー首相は、マリファナの合法化に前向きな姿勢を見せ、選挙の活動の際にも「現在の方法では逆に何百万ドルを幾度となく犯罪や犯罪グループの組織化に注ぎ込む結果に繋がっており、違法薬物戦争(War on Drugs)に対処できておらず、マリファナの税化と規制が、子供の安全を守り、身体への悪影響を防ぐ方法である。」と述べていました。

2015年にはカナダ総選挙で勝利。

首相選当選後も大麻を合法化へと進めるべく、「カナビス合法・規制化のタスクフォース」と名付けられた委員会が国会で発足。特定の州ではなく国全体での解禁を決定しました。

2017年4月にカナビス法(The Cannabis Act (Bill C-45))が提出され、2018年6月に当法が制定、10月17日の施行が決定したといった経緯。


カナダ国内の大麻人気

National Cannabis Surveyは、2018年にカナダでは過去10ヶ月内に15歳以上の人口のうち約18%となる460万人が大麻を使用したと報告。

歳が若いほどその使用率が高く、15歳から24歳が33%、25歳以上が13%

さらに、過去1年間にマリファナを使用したと認めた人口は20%以上になっています。

Statistics Canadaの2015年の調査では、調査に参加した15歳以上の1万5145人のうち44.5%が大麻の使用経験が1回以上あると示しているのです。

15歳以上のマリファナ使用人口の割合は、ヌナブト・ユーコン・北西準州が高く、州別でみるとノバスコシア州が21%オンタリオ州は18%という結果に。

昨年のデータによると、一人につき20グラムに近いマリファナを使用しており、推定で57億ドルを費やしていることがわかっています。

これは、とても大きなビジネスとなりうると見込んでの合法化な気がしますね。


合法化による影響

今まではブラックマーケットが活発で、未成年者などが入手可能な状況だったことから、違法薬物戦争への対策として効果が期待できるとのこと。

合法化で販売規制を強化未成年者の購入を制限することで、ブラックマーケットの撲滅や、マリファナ関連のギャング系暴力犯罪の減少などが事実あるといいます。

しかも、ブラックマーケットでは、中毒性の高い薬物が混ぜられていることが多々あり、使用者は知らず知らずのうちに大麻とともに摂取して中毒や依存するケースがあることも少なくないそうなのです。怖いですね。

合法化によって、製品の質や安全の規格を設定することで、その被害も防げるというもの。

大麻関連の逮捕のうち80%以上が所持違反ということで、合法化により司法機関の仕事が減り、他の違法薬物や深刻な課題に力を入れて取り組むことができるようになるでしょう。

・経済効果

カナダに住む人は2017年の1年間だけでみると、医療と娯楽目的を合わせて費やした額は57億ドル(約4900億円)にも上っています。

使用者1人当たりの金額は1200カナダドル(約10万3千円)と、ほとんどはブラックマーケットに流れているのです。

合法化により、政府は10%の物品税、または1グラムにつき1ドル、どちらか高い方を払うように設定しています。さらに州ごとの税を課すことも認めている状況。

アルバータ州では大麻製品に10%の税を課すが、マニトバ州は課していないのだとか。また、連邦政府は、最初の2年間は物品税収入の75%を各州に引き渡すことを約束しています。

マリファナ産業の繁栄

現在、マリファナ産業全体での収益は8000億ドルにも上り、世界中からの投資ブームも起きています。

大麻の研究や製品開発に取り組む「Canopy Growth Corporation」は、150億ドルの価値があり、国際的なアルコール飲料会社「 Constellation Brands Inc.」は38億ドルを投資しているそうですよ。

また、「Canopy Growth」「Aurora Cannabis」「Cronos Group」は、ドイツなどの国を相手に医療用マリファナの供給の契約に成功するなど、これからカナダの大麻企業は世界を代表する大麻研究・開発の中心になることが期待されているのです。

これは、アメリカのディスペンサリー産業にも同じことが言えますね。

自由選択

 マリファナの購買・使用ついて個人の自由で選択できるため、カナダはさらなるレベルの自由選択ができる社会へ一歩前進したと言われているのです。

合法化を通して様々なシーンで世界の良い例になるという意見も多くあるそうです。

しかし、小売店の出店がかなり厳しく規制されているとのことで、手軽に吸える状況には程遠いのではないでしょうか?

大麻使用者は、今までの闇ルートを引き続き使用すると答える人もいるほど。

気軽に吸いたいのであれば、比較的手に入りやすい近隣諸国に喫煙者が流れないよう、早めに規制緩和を進めることも視野に入れた見直しが必要かと思います。

real cannabis magazine

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