最近CBD入り飲料の販売検討をしているニュースが話題となっているコカ・コーラ社。
ところで皆さんは、コカ・コーラ販売当初コカイン(通称コーク)が入っていたのをご存知でしょうか?
ネット検索をすると、真相についてや2016年に報道された『コカ・コーラ工場からコカイン大量発見』の話題までいろいろと出てきます。
こういった背景を理解した上で判断するならば、今回のCBD入り飲料販売は確実なものと思えてしまうのは私だけではないはずです。
コカ・コーラの開発者は薬剤師
1800年代後半のアメリカで、生薬をソーダで割って提供するシステムが流行。
薬局併設のドリンクバー「ソーダ・ファウンテン」で販売されていたようです。
当初のコカ・コーラ(最初はワインを使っていたので名称は『フレンチ・ワイン・コカ』)「頭痛薬」として開発されたものです。
レシピの開発者はジョン・シス・ペンパートン。
彼はジョージア州アトランタで、コカの葉とコーラの実の抽出液をワインと合わせ、頭痛や消化不良、精力増強などに効く万能薬として販売。
この商品は、常用性があるためとっても良く売れましたが、1885年にアトランタ州では禁酒法が施行。
そこでペンパートンは、ワインをソーダ水に変えて、1886年に現在のコカ・コーラの原型となる飲み物になりました。
実際、コカ・コーラ社はこのことに一切触れていませんが。
コカ・コーラ大ヒット、コカインは禁止薬物ではなかった!
コカの葉とコーラの実の抽出液を、甘いソーダ水で割ったコカ・コーラは、コカインの酩酊感、カフェインのもたらす興奮、砂糖の大量摂取による大脳の活性化など複数の魅惑的な効能を持ち、全米で大ヒット。
⬆︎コカの実
コカの葉はコカインの原料となるものですが、コカの葉自体は、コカイン濃度が薄いため依存性や精神作用は非常に弱いとされています。
ボリビアとペルーでは、2000年以上にもわたってコカの葉を栽培、利用されてきました。
コカの葉を噛んでいると空腹も疲れも消え、活力が戻ってくるということもあり、アンデスの人々は現在でもコカの葉をいつでも携帯しており、現地では日常的にお茶としても飲まれています。
コーラの葉⬆︎
当時のコカ・コーラを買う人は、安い麻薬飲料と認識して摂取していたようですよ。
ところがやがて、コカインの重度な薬物依存症状が知られてくるようになり、
これを危険視したアメリカ政府が1903年にコカイン販売禁止法を制定。
社名と製品名に「コカ」を入れていたコカ・コーラ社ですが、薬物禁止法が施行される前に販売されていたのですから、販売目的の商法ということで一概に悪いとは言えないですよね。
それまでは合法だったのですから。
今のコーラには入っていない?!
その後コカ・コーラ社は、脱コカイン処理をしたコカの葉を使うようになりました。
というわけで今現在販売されている製品にはコカの成分は含まれていません。
コカ・コーラ社の社名からもコカを抜くべきだとの論争もあったようですが、「コカ・コーラ」でひとつの単語として認識されているとの判決が下り、コカ・コーラの名称は守られたそうです。
コカ・コーラ、カフェイン問題
実は、1909年にはコーラの実の抽出液に含まれるカフェインが、人体に有害なレベルの量に達しているとFDA(アメリカ食品医薬品局)から指摘が入ってしまっています。
「コーラを飲むと骨が溶ける」
なんて、子供の頃に言われ、炭酸水と甘味料のせいだと認識していましたがあながちそうでもなさそうです。
結局、この査察ではとくに規制されることはなかったのですが、コカ・コーラ社は問題になったコーラの実の使用も止めて、化学合成されたカフェインを混ぜることにしました。
現在のコカ・コーラは、「脱コカイン処理を施したコカの葉」を使い、「カフェインを別途投入した」飲み物なのですね。
大麻入りコカ・コーラ販売確実!
これだけ人体に影響を及ぼす、法律スレスレの商法を行ってきた歴史のあるコカ・コーラ。
医療用のみならず、嗜好品としても合法になりつつある大麻を見逃すはずがありません!
さらにその中でも、もっとも害がないとされている部分カンナビジオール(CBD)を使うことで規制されないよう最新の注意を払っているのでしょうね。
コカ・コーラ工場からコカイン大量発見
2年前、コカ・コーラのフランス南部の工場で、従業員が配送コンテナの中に370kgのコカインを発見したという事件もありました。
|#Marseille| Var: 370 kilos de cocaïne saisis dans un container de Coca-Cola: La marchandise illicite valait ... https://t.co/hQI4sWLx3S
— DirectMarseille (@DirectMarseille) August 31, 2016
コスタリカからの積み荷にはオレンジ果汁の濃縮液の代わりに約57億円相当のコカインが入っているなんて!!
地元の検察官ザビエル・タラボー 氏はBBCの取材で、「非常に悪質なプレゼント」だと語ったそうで、薬物を発見した従業員たちはすぐにこれを報告しているという理由から、容疑者とはみなされなかったようです。
誰かが密輸しようとしたのかわかりませんが、いたずらだったらひどい話ですね。
コカ・コーラだけじゃない!大麻・コカイン入り飲料
数ヵ国でしか販売されていないコーラ味の『レッドブル』
品名は『レッドブル・コーラ』といって、2009年にドイツにおいて内容物を検査した結果、コカインが入っており、ドイツでは販売停止に。
こちらもやはり、コカの葉を原料として使用しているものの、麻薬成分は排除して製造しているそうです。
先日、別の記事で紹介した通り、ギネスやコロナのビール醸造所でも大麻入りの製品開発や販売が進む中、マイナーメーカーもこぞって販売しているようですね。
パッケージだけでもそれっぽくして顧客の心をつかもうとしているだけかもしれませんが目に止まりますね。
というわけで今回は、CBD入り飲料発売に対する個人的見解と、コカ・コーラの歴史についてお届けいたしました。
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