最近お客様からよく聞かれるのは、「CBDでがんが治りますか?」という質問。
現代は2人に1人ががんになるという時代です。気になるのも当たり前です。
確かにCBDに抗がん作用があることは基礎研究の結果、判明しています。
海外で医師が処方する大麻製剤は全て、THC と CBD の両方を含んでいるため、日本製の CBDで同じような効果が期待できるとは、言いにくく海外製品をオススメしていました。
そんな中、新たにCBDだけでがんが治ったケースがあるという話が!!
すい臓がんのマウスに対して、CBDと抗がん剤を併用すると未治療の場合と較べて寿命が3倍近く延びたという研究結果はありますが、それがどうやって人間に応用されたのか?
詳しくご紹介します。
CBD の少量投与でがんが治る?
2019年2月21日に Sage Open Medical Case Reports という医学雑誌に掲載された「カンナビジオールによる自己治療の肺がんの反応:症例報告とレビュー」という論文が、イングランドのロイヤル・ストーク大学附属病院の Josep Sulé-Suso 腫瘍内科教授によって書かれています。
2016年10月、81歳の男性が3週間前から呼吸が苦しいとクリニックを受診。
レントゲンで左肺に影を確認、CT検査では同じ場所に 2.5 cm×2.5 cm の腫瘍と、縦隔リンパ節の腫脹があったのです。
精密検査の結果、肺腺癌(T1c N3 M0)と診断されました。(組織免疫染色ではCK7(++), TTF-1(++), ER(+), CK20(-), S100(-), PSA(-), CD56(-)で、EGFRとALKの遺伝子変異は陰性でした。)
ステージはⅢB。
進行形のがんであり、手術での切除が不可能な段階。
治療手段として提示されたのは抗がん剤治療と放射線治療でしたが、彼はそれを断ります。
81歳と高齢なこともあり、治療による副作用で生活の質が低下することを恐れたためです。
2ヶ月後の 2016年12月の CT 検査では、肺の腫瘍は 2.7 cm× 2.8 cm へと大きくなり、縦隔のリンパ節に関しては変化はありませんでした。
主治医はもう一度、抗がん剤と放射線治療を勧め、患者は再度断りました。
それから7ヶ月後、2017年7月のレントゲン検査を見ても腫瘍は順調に大きくなっていました。
ところが、それから4ヶ月後の2017年11月のCT検査で驚くべき結果が出ます。
なんと、肺の腫瘍も縦隔リンパ節腫大もほぼ完全消失していたのです。
それから2ヶ月後の2018年1月に再度CTを行っても、やはり腫瘍は消失していました。
どういうことなのかと質問する主治医に、患者は「2017年9月上旬からCBDオイルを摂取している」と答えました。
彼が摂取していたのはCBD 2%の製剤で、はじめは1回2滴(CBD 1.32 mg)を1日2回で1週間、その後は1回9滴(CBD 6 mg)を1日2回に増量し、継続して摂取していたそうです。
ステージ Ⅲの肺がんで、順調に増大傾向にあったのが、わずか 12 mg/day のCBDを摂取し始めると劇的に縮小。これがこの論文の述べるところなのです。
彼が摂取したCBD製品の成分分析表を確認してみると以下のようになっています。
この製品は、CBD以外の微量なカンナビノイドもすべて含有されている「フルスペクトラム製剤」であり、CBD以外にも CBDa、CBG、CBN、Δ9-THC、Δ9-THCa といった様々な成分を含んでいます。
成分表を見ると 2.47%の CBD と 0.11% の THC が含有されているのがわかります。
0.11% というのは極めて微量であり、アメリカの農業法では THC 0.3% 未満の製品に関しては、大麻取締法の規制を受けないと定められており、日本では0.2%未満と定められています。
この微量の THC が治療上果たすメリットは、全くゼロではなく微量でも入っていることでCBDとは違う側面から症状緩和を促してくれるのです。
これが、フルスペクトラム製品が多方面からのアプローチで、主に原因不明の疾患に効果的になる理由です。
国内で流通している CBD単体の製品と、フルスペクトラム製品では大差がありますが、カンナビノイドの少量投与だけで腫瘍が縮小したというのは新たな事実です。
これはあくまでも一個人の体験です。
ですが、私が誰かに論文の紹介をするとき、その内容はすでに研究者たちの間では一般的に知られている事実に成り代わっていることがほとんど。
今回のケースもカンナビノイドのマイクロドージングががん治療の選択肢として確立されるのは、そう遠い日ではないのかもしれません。
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