今、大麻が合法化されたカリフォルニア州やコロラドで特に人気を集めているのが、マリファナやCBDを摂取しながら行うヨガクラス。
なんと昨年に比べ、ほぼ2倍の参加者にも増えた受講者たち。
なぜそんなに流行っているのか、どういった効果が見込めるのか、この人気を探るべく日本から渡米し参加している人も多数くいるようです。
今回は、そんな大麻・CBDとヨガの関係について迫ってみたいと思います。
大麻と瞑想
60年代に、ヒッピーたちの間で、瞑想がはやっていました。
彼らは「ハイ」になるために瞑想を始めたそうですが、結局は体験が得られず、大麻以外の麻薬や覚せい剤などに走ったといわれています。
瞑想による体感というのは、その頃のヒッピーたちが求めていたような、覚醒や興奮するような作用ではなく、本来は心身の深い安らぎ、落ち着きや平常心、そして、自己実現を生み出すものです。
ココロを静め、覚醒させる手段であるため、少し仏教の修行による悟りに似ているような気もします。
外的な刺激なしに、本来の自分自身の内側に潜在的に存在している、安心感や幸福感を、活性化させる、伝統的なヨガの瞑想を体験しやすくするために大麻やCBDを用いるのです。
また、古代の医学アーユルヴェーダでも大麻は薬として扱われていました。
こういった要素を融合して、ヨガと大麻を組み合わせることにより、心身をリラックスさせ、ストレスや不安、体の痛みなどの問題を解消するのがマリファナヨガの目的で、相乗効果が大いに発揮できる組み合わせと言えるでしょう。
大麻の効果
「ヨガの練習をするときに大麻を使用するとよりリラックスでき、カラダの感覚がより敏感に感じられるようになる。」と、参加者は言います。
大麻の摂取により、呼吸とつながり、簡単に意識を自分自身の内側へ向けられます。
ヨガのポーズと大麻を組み合わせること、いつもよりも集中でき、日々の忙しい思考から離れ、穏やかな瞑想状態に入っていける可能性が高まっていきます。
つい何か別のことを考えてしまったり、いつも忙しく考える頭をリラックスさせて、至福の瞑想タイムが簡単に設けられるのが醍醐味なのです。
さらに、初めてのクラス参加でも、大麻やCBDを吸うことで緊張しないで受けられます。
ココロとカラダがリラックスし、筋肉のストレッチ効果もより一層深まって、自分の内部に集中できるため、他人の目や行動は一切気にならないという感覚になれるでしょう。
実際のヨガクラス
ヨガを行う前後30分間ほどの間に、参加者と講師が自己紹介したり、話を楽しみながら、ながらお茶を飲んだり、CBDリキッドをVAPEで吸ったり、乾燥大麻などをjointにしたものを皆に回して摂取します。
他にも、クッキーやグラノラ、マフィンやグミ、皮膚に塗りこむクリームタイプなど、用意されている大麻製品の種類は多様です。
左上より時計回りに。「Dipstick Vapes」のマリファナ用電子パイプには、“リラックスしたい”“エネルギーを充満させたい”など用途に合わせて選べる4種類の大麻オイルが。
ダビングと呼ばれる独自の濃縮技術で花弁を燃焼させることなく濃縮大麻オイルを抽出。「Papa & Berkley」社の「Releaf Tincture」は、THCとCBDを1:30の割合で調合し、体の痛みを緩和させるだけではなく、ハイになりすぎたときの効果を抑制するチンキ。「HARBORSIDE」は、最大規模かつ、最もよく知られたディスペンサリー（大麻調剤薬局）。
巻きたばこ式の濃縮大麻で、サティヴァといって気分をハイにするものとインディカといってメローにするもののブレンドからなる。（ 出典：greens.jp）
これだけ、効き目や種類が豊富なものが用意されていたら、ディスペンサリーに買いに行かなくても事足りるかも。もしくは購入前のテイスティングにもなりそうです。
また、THCやCBDの濃度も豊富にあるので、あまり精神作用を好まない方は、CBDが多く含まれているものを選ぶようにというアドバイスも。
もちろん、自分のパイプやオイル、好きなリキッドなどの持ち込みも自由。レッスン中に断りなく、好きな時に吸ったり、摂取したりしてもOK。ヨガは自分に無理なく自己実現を推奨するというのが理念ですから。
もちろん大麻の摂取をしなくても、ヨガレッスンを受けることはできます。
でも、摂取したほうがより深くカラダとつながる感覚をつかめることは確かなのです。
大麻の抗炎症作用に助けられているという生徒もいて、「いつもはできないポーズが可能になる」、「ストレスの多い日常でも楽に本当のリラックスが得られるから欠かせない」という意見が多くみられます。
レッスン前には、必ずふるまわれるCBDや大麻製品の説明あります。
注意事項や摂取方法、適量を案内され、安心して使用できるように配慮がされています。
それによって高められた集中力のおかげで、ヨガが特に好きで無い人でも、全身のリラクゼーションを感じ、ストレッチにさらに深く入っていくことができるのです。
大麻製品のヨガ界参入
アルコールとの併用で犯罪率が増すと懸念される大麻ですが、ディスペンサリー（大麻調剤薬局）向けの配送サービス技術を提供しているサンフランシスコを拠点としたIT企業・Eazeの調査によれば、13%の女性大麻消費者がアルコールの消費を大麻に置き換え、一切止めたという結果もあるほど、経済効果がある大麻産業。
多大な経済効果から、ヨガやフィットネス業界にも、CBD・大麻産業がどんどん参入してきていることは事実です。
2017年4月に設立された、『Lucky box club』（ラッキーボックスクラブ）は、ヨガ教室とも提携し、プレミアムな高級大麻製品を提供する月額サービスも実施しています。
その理念は、「医療とレクリエーションの両方の用途に合わせたカスタマイズされたソリューションを顧客に提供すること」。
もちろん、ヨガ教室だけに限らず、カスタマイズして毎月自宅に届くようにも設定できちゃいます。このプレミアム感はすごいですよね！
すでに850以上ある大麻ブランドの中で、差別化を図るために、原料になる大麻を厳選し、信用のある栽培方法で育てられ製品化された高品質のものだけを扱うというコンセプトも、パッケージによく現れています。女性に人気なのもうなづけますね。
大麻の効果をうまくヨガと組み合わせることで、自分のカラダの細部まで注意を向けることが容易に可能になります。
普段の忙しい日常から離れ、ゆったりとした時間をより敏感に感じることができ、痛みも緩和されるとなれば使わない手は無いと考える人が多いのでは無いでしょうか。
体の硬い人は顕著にどこが固まっているのか意識でき、柔らかい人はストレッチを深く楽しむことができます。
日本のオーガニック業界やヨガフェスのようなイベントでは、CBD製品のブースも必ず設置されるほどになりました。そういった機会に試してみるもの良いかもしれません。
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